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実績集
鎌倉に建つ、日本ではない家。― 素材と経年美を楽しむtimelessな注文住宅
Place : 神奈川県
Category : 戸建て住宅
神奈川県鎌倉市の住宅地に建ちながら、
中に入るとそこが日本である事を忘れる。
それが今回の住宅の設計の核にあったことです。
イギリスでのクラシカルでモダンな暮らしのご経験を持つお施主様が求めたのは、
「日本の典型的な住宅にはない本物感」という言葉でした。
その言葉を受け取り、建築家として問いを立てました。
鎌倉という日本の住宅地の文脈の中で、どこまでそこを逸脱できるか。
その逸脱を、素材・空間のスケール・光・インテリアの四つで積み重ねることにしました。
素材の逸脱。
外壁のレンガタイルはオーダーメイドです。
職人が一枚一枚窯で焼き、一枚ずつ張り上げる。
既製品では出せない手仕事のぬくもりと、時を経るごとに深みを増す表情。
この提案は建築家側から行いました。
フローリングも・左官材もすべて組み合わせによる質感、手触りを確かめながら
何度も試作を重ねオーダーメイドで制作しています。
一つ一つの空間のために用意された素材。
高級注文住宅において、素材の選定は空間の質を決定づける最も重要な判断です。
スケールの逸脱。
天井高3.5m、吹き抜け7m。日本の木造2階建てとは思えない天井高さです。
とにかく広いリビングが欲しいというご要望に対し、ただ広くするのではなく、
広い平面に対して構成比のバランスが取れた空間の高さを導き出しました。
広さは面積ではなく、比率で決まります。
設計事務所だからこそできる、数値と感性を往復する判断です。
その結果、広大なスケールにかかわらず違和感のない、
心地よさを感じる広さのリビングを設えました。
光の逸脱。
南側に隣接する駐車場という条件を、設計の視点から読み直しました。
恒久的な開放感が約束されたこの方角に、
吹き抜け全面、大開口の輸入品の格子窓を設けました。
Bocciのガラスグローブ照明やTom Dixonのクロームの照明
SieMaticのステンレスのアイランドキッチン。
太陽光が当たりキラめく様子は、この判断があって初めて生まれる風景です。
また、キッチンの奥に設けたインナーガーデンには連続してトップライトを設け
時間や季節の経過と共に、移ろう光の演出を折り重ね、
模範的な住宅らしさからの逸脱を試みています。
まるで洞窟のようなエントランスには床に連なる間接照明を仕込み、
ドーム天井に仕上げた手作業の形跡をやわらかく印象的に照らし出す事で、
住宅とは思えない演出を施しました。
インテリアの逸脱。
Minottiのソファ、SieMaticのアイランドキッチン、Bocciの照明。
日本の注文住宅では珍しいスケールと質感のインテリアが、空間と美しく調和しています。
借景と遮音を兼ねた植栽が外界と室内を緩やかに仕切り、
中にいる限り、ここが日本で、住宅であることを忘れさせます。
※職人が1枚1枚窯で焼き、 1枚ずつ張り上げた外壁のレンガタイル
手作業のぬくもりを感じさせ、 建物の大きさに対し 柔らかな表情を作り出し
安心感を与えています。

※LDKのフローリングは何度も試作を繰り返し、お施主様の感性、イメージを再現致しました。

※左官やテラゾーの質感等、何度も組み合わせを試行しました

手作業のぬくもり、時を経た素材の美しさ、日本を逸脱したスケールと質感。
その積み重ねが、timelessという言葉に建築としての実体を与えています。
photo by 矢野紀行写真事務所


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